旧耐震基準：これは、震度5強程度の中規模地震に対応するための基準です。簡単に言えば、この基準に従って建てられた建物は、そこそこ大きな地震が来ても大きなダメージを受けにくいということです。技術的な側面から見ると、建物が地震の際に耐えることができる力の限界を計算し、それに基づいて設計されています。この基準では、建物に「粘り強さ」があると考え、何回かの地震に耐えることができるようにしていました。

新耐震基準：こちらは震度6強から7程度の大規模地震に対応するための基準です。つまり、非常に大きな地震が来ても、建物が倒壊したり崩れたりしないように設計されています。この基準では、旧耐震基準の計算に加え、建物が地震の際に受ける水平方向の力に耐えられるかどうかも考慮されています。これは、地震による建物の変形（粘り強さ）に対する安全性を高めるためです。

2000年の建築基準法改正：1995年に起きた阪神・淡路大震災を受けて、2000年にはさらに厳しい耐震基準が設けられました。この改正では、木造住宅に関して特に次の3つの点が新たに義務付けられました。

地盤の強さに合わせて基礎をしっかり設計する。
耐震壁の配置を工夫し、より頑丈な家を建てる。
直下型地震の縦揺れによる被害を防ぐため、柱の接合部分を強化する。

2016年の熊本地震では、この2000年基準によって建てられた木造建物の倒壊や大破が非常に少なかったことから、この基準の効果が証明されました。

不動産オーナーが地震に備えるためには購入前に３つのポイントを確認

不動産オーナーが地震に備えるためには、以下の3つの重要なポイントをチェックすることが推奨されます。

建築年代の確認：
- 建物の耐震性は、建築された年代に大きく依存します。2000年以降に建てられた建物は、最も厳しい耐震基準に基づいているため、耐震性が高いです。次に1981年以降の建物も新耐震基準に準拠しており、比較的安全です。しかし、1981年以前の建物は耐震性が低いため、リスクが高くなります。
間取りの確認：
- 間取りによっても耐震性は変わりますが、この点は専門的で複雑です。ただし、よく言われているのは「建物を支える骨組みが四方にバランスよく配置されているか」ということです。
耐震性能の調査：
- 建物の耐震性を調べる方法として、「微動探査」という技術があります。これは、日常の小さな振動を分析して建物の構造的な強度を測定する方法です。住宅インスペクションと合わせて行うと、建物の安全性をより詳細に把握できます。

これらのポイントをチェックすることで、不動産オーナーは住宅を提供する際の安全性を高め、住民の命を守るための適切な対策を講じることができます。

地震リスクが簡単にわかる方法はあるの？

東京の投資用マンションや住居用マンションがどれくらいの震災リスクなどの危険に晒されているかなどって、すぐにわかるものなのかしら？

はい、わかります。
ハザードマップを調べたり、「地震予測MAP　東京」で検索するとたくさん出てきます。

たくさん出てくるけど、住所をピンポイントで探すのって結構大変ね。固有のマンション名を入れただけで地震リスクがわかるサービスがあったらいいな。

はい、ございます。東京のマンションについてはすぐわかります。

「Dr.Assetマンションリスク」というサービスが便利です。

また、投資用・住居用マンションを探している方は、「Dr.Assetレコメンダー」がおすすめです。
好きな条件を登録した後、おすすめのマンション情報が配信されます。そのマンションごとに、地震リスク評価がAからEで示されます。

凄いわね。
マンションごとにボタンひとつで災害リスクがわかるのは便利ですね。