不動産投資でよくある失敗パターンとは？対策法と成功のコツ

不動産投資の失敗パターンの代表例と成功に導くための対策法

この世に必ず儲かる投資など存在しません。
これから不動産投資を始める人は、メリットばかりに着目するのではなく、リスクについても知っておく必要があります。
それが正しい物件選びにつながり、黒字化を生み出すからです。
ここでは不動産投資によくある失敗事例、成功のコツなどについて説明していきます。

不動産投資に絶対はないと理解する

不動産投資はあくまでも投資ですので、絶対に儲かる、絶対に失敗するということはありません。
具体的にどのようなリスクがあるのか見ていきましょう。

投資は失敗する可能性があるからこその投資

不動産投資はリスクが比較的小さく、安定した利益を得られる投資として知られています。
「不動産投資は儲かる」という、うたい文句はよく聞きますが投資に絶対はありません。
100％儲かる方法があるのであれば、すべての人が参加するでしょう。
逆にいえば、大勢が参入している投資手法は、すでに需要が飽和状態になっており、思うように稼げないことが多いのです。
投資は決してギャンブルではなく、これは運以外の要素が大きく影響してくるからです。
不動産投資で失敗を防ぐためには、情報収集と勉強が必須になります。
運まかせで儲けられる人はごくわずかであり、最終的に失敗事例を具体的に認識し、リスク管理をしている人が利益を得られる仕組みです。

ローンに依存するリスクとは

近年はサラリーマンがワンルームマンションを購入し、貸し出すという不動産投資が普及しています。
サラリーマンが不動産投資を始める最大の理由は、収入が安定しているからです。
非正規雇用の人よりもローン審査に通過しやすく、金額も高額を借りられます。
そうした理由から、サラリーマンの中には借りすぎてしまう人が出てきます。
当然ながらローンには利息が付きますし、返済が滞れば物件を手放すことになりかねません。
最も避けたいのは物件を失い、さらにローンが残ることです。

不動産購入においてはなるべく自己資金の比率を増やし、頭金も多めに入れるようにしましょう。
また、物件の修繕積立費や管理費なども考慮してローンを組み、返済に余裕を持たせましょう。

空室の問題は最もよくある失敗事例

不動産投資によくある問題が空室問題です。
詳しく見ていきましょう。

空室が多いと赤字になる可能性が高くなる

賃貸物件の賃料は貸し手が決められますが、高くしすぎると空室が多くなる傾向があります。
逆に安くしすぎると赤字になるので、投資をする意味がありません。
まずは適正な賃料を設定したうえで、空室を減らしていくことが重要です。

80％程度入居していれば黒字になると考える人は多いですが、実際は80％でも赤字になる事例が少なくありません。
また、90％の入居を達成できれば黒字になる状況だとしても、90％を実現するのは困難である可能性があります。
ローンを活用して不動産投資物件を購入した人は、特に空室対策を徹底する必要があります。

こうした状況において不動産投資初心者は、賃料を下げてしまうケースが多いです。
この対策は空室回避に効果的ですが、あくまでも切り札として考えましょう。
ひとたび下げた賃料は、元の金額に戻すことが難しいのです。
あまりに極端に下げてしまうと、満室になっても利益がほとんど残らないという状況になりかねません。

入居者募集は多角的に行うことが大切

満室にするためには、まずは賃貸物件が存在することを周知してもらう必要があります。
そこで依頼するのが不動産会社で、入居者獲得のための宣伝を代行してくれます。
ここで注意したいのは、不動産会社を1社に絞ってしまうことです。
1社だと宣伝効果が思うように上がらず、入居者が決まらないという状況に陥りがちです。
当然ながら1社より3社のほうが宣伝効果は高くなります。
不動産投資において重要なのは、まずは不動産の存在を知ってもらうことです。
そこからが本当の意味でのスタートになるわけです。

不動産会社の実績は必ずチェックする

不動産投資物件の宣伝をしてもらう不動産会社は、実績を見て選ぶようにしてください。
不動産業者は他業界と比べても、自分に合う会社と合わない会社の落差が激しい傾向です。
どのような会社を選ぶかに命運がかかっているわけです。
避けたほうが良いのは初期対応が悪く、なんとなく合わないと感じる会社になります。

電話や対面での対応が悪ければ、その態度が不動産会社の性格だと考えてください。
こうした会社は目先の利益ばかり追い求め、依頼者目線での対応をしてくれない可能性があります。
不動産会社を探す時は、即日で決める必要はありません。
不動産会社という一大プロジェクトのパートナー探しですから、十分な時間をかけて決めてください。

より住みやすい物件に変えるための工夫をする

空室をできる限り減らすためには、借り手が借りたい、住みやすそうと思える物件にすることが重要です。

古くなった住宅は敬遠されやすい

当然ながら住みにくい物件には人が集まりにくいです。
入居者は素人だと考えて甘く見ていると、しっぺ返しを食らうことになります。
特に水回りはよく見られていますから、不具合があれば改善しておきましょう。
具体的には古くなった部分、使いにくい部分などをリフォームしていきます。
ここで大切なのは、必ずしも全体的なリフォームはしなくて良いことです。
お金をかけすぎると黒字化にすることが難しくなるからです。
老朽化している部分を中心に、時代に即さない設備などをリフォームしていきましょう。

住宅の仕様というのは、時代の流れとともに着実に変化します。
たとえば、昔は温水洗浄便座などありませんでした。
しかし、現在では基本の設備として用意する賃貸物件が増えてきています。
どんなに間取りや動線が良くても、温水洗浄便座がないだけで選択肢から外してしまう人は多いのです。
また、近年の住宅はプライバシー性が重視されるようになりました。
プライバシーのない間取りは敬遠されるため、必要に応じてリフォームをしておきましょう。

ライバル物件と常に比較されているから他の物件と差別化する

良いサービスを選ぶ時の基準として比較検討が挙げられます。
比較をすることでサービスの本質が見えてくるものです。
賃貸物件を探している人は、さまざまな物件を見て比較検討をしています。
今やネットで簡単にこだわり条件を絞り、比較検討ができる時代です。
積極的に募集をかけても入居者が集まらない場合、魅力のない物件だと思われている可能性があります。

そうした場合は、魅力的な物件に生まれ変わらせるための対策が必要です。
ライバル物件と比較し、何か一つでも特長があれば選んでもらえる可能性が高くなります。
不動産投資では良い意味で目立つこと、差別化が大切になるのです。
お風呂に追い炊きがある、モニター付きインターホンがあるなど物件のいいポイントをアピールしましょう。
宣伝している物件を知ってもらい、さらに選んでもらう必要があるわけです。

プライバシーと防犯対策を強化してみる

プライバシーと防犯が不十分な物件は避けられる傾向があります。
昔は子どもに専用部屋を与えるのは贅沢と言われていましたが、今や当たり前になっています。
プライバシーが不十分な物件は、それだけで選択から除外されてしまう可能性があるのです。

賃貸物件を選ぶ時は、家族全員で相談して決めるという家庭が目立ちます。
たとえば、夫婦2人が納得していても、子どもが嫌だと言えば選択から外れる可能性があるわけです。
それゆえ、賃貸物件はいかに大勢から選んでもらえる間取りや設備にするかが重要になります。
防犯対策に関しても今や常識になりつつあります。
カメラ付きインターホンを設置する家庭が増えてきているでしょう。

防犯カメラに関しては幅広く普及しているわけではありませんが、ひと昔前よりは設置する家庭が増えてきています。
ただし、防犯カメラは設置費用に加えてメンテナンス費用がかかります。
空室対策におけるリフォームでは、投入した金額以上の経済的効果が得られるかどうかを試算して判断する必要があるでしょう。

不動産投資物件を探す時は情報収集をする

では、不動産投資をする物件を探す際にはどうすれば良いのでしょうか。
不動産投資物件を探す際にはしっかりと情報収集することが大切です。

専門家に丸投げしていると失敗する

不動産会社が勧める物件を、何も考えずに購入するのは避けてください。
おすすめ物件と紹介していても、実際は人気のない物件かもしれません。
近年は訪問営業をしてくる不動産会社は少なくなりましたが、依然として電話営業は行われています。
ここで注意したいのは、しつこい営業をしてくる不動産会社は焦っている可能性が高いことです。
そこで、不人気物件をおすすめと称して宣伝してくる場合があるのです。
本当に人気のある物件であれば、電話営業をしなくても勝手に売れます。
基本的に相手から勧誘してくる会社は利用しないようにしましょう。

情報収集が不十分だと起こりえること

不動産投資物件を購入する時は、何より自分が納得することが重要です。
たとえば、外観がきれいでも内装や水回りが粗末だと入居者が集まりにくくなります。
ほかにも車が必須なエリアなのに駐車場がない、窓が大きすぎるので日差しが強いなどの問題も少なくありません。
不人気物件を選ばないためには、流行に敏感になっておく必要があります。
日頃から情報収集をしている人は、セールストークに騙されるのを防ぐことができます。
良い話には裏があると考えてみて、おすすめ物件を紹介されても即決しないことが大切です。

高利回りだけで選ぶと思わぬ失敗も

特に不動産投資初心者は、高利回りの物件なら必ず儲かると考えがちです。
しかし、利回りが高いということは、相応のデメリットが潜んでいる可能性もあると考える必要があります。
たとえば、建物がかなり老朽化しており、将来的に大規模なリフォームが必要になるかもしれません。
シロアリの被害や外壁の傷みなどがあれば、近いうちに大きな出費に見舞われるでしょう。
不動産投資において大切なのは、長期的な視点を持つことです。
目先の利益にばかり囚われてしまう人は、高確率で損をする仕組みになっています。

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まとめ

不動産投資で成功する大前提は、空室をいかに減らすかです。
そのためには空室対策をすることはもちろん、賃貸経営のコストをかけすぎないことが大切です。
リフォームをする場合においても、元を取れるのかシミュレーションをしてみる必要があります。
投資物件を探す時は自身で十分にリサーチし、不動産会社に依存しないようにしましょう。
不動産会社が勧めてくる物件は、自社が売りたい物件であり、買い手の利益になるとは限りません。
不動産投資は知識と情報をより多く持っている人が利益を得られる仕組みです。

※本ブログに掲載されている事項は、情報の提供を目的としたものであり、証券投資の勧誘を目的としたものではありません。
最終的な投資決定は、お客さまご自身の判断でなさるようにお願いいたします。