不動産の自主管理ってどうすればいい?気を付けたいトラブル事例を紹介
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不動産を自分で管理するのって大変?どんなトラブルが起こりうる?
不動産に投資する際に管理を業者に任せるか、それとも自分で管理するかを決めることは大切です。
それによって経営方針も変わってくるでしょうし、投資の損益にも関わってくるでしょう。
今回は自主管理を選んだ際に考えておくべきことを見ていきます。
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自主管理のメリットは?
自主管理するメリットはなんといっても管理費を抑えられることです。
管理会社に不動産の管理を任せる場合は委託費として一定額支払わなければいけません。
委託料がどのくらいになるかは業者によりますが、大体家賃の5%分を管理費として取られるのが相場です。
たとえば、マンションが50部屋あったとして、家賃を20万円に設定したとしましょう。
その分の5%を管理費として業者に渡すとしたら、50×20×0.05で月々50万円支払わなくてはいけません。
もちろんそれ以上の家賃収入は見込めますが、決して安くはない出費と言えるでしょう。
こうした出費を抑えられるだけでも自主管理のメリットは大きいです。
また、自主管理することによって住民と直接コミュニケーションが取りやすいというのもメリットとして挙げられます。
居住者がどういう人柄なのか、どういった要望を持っているのか、といったことがわかるのでマンション経営がやりやすくなるでしょう。
多忙になりやすいのがデメリット
後で詳しく説明しますが、マンション管理は数多くの業務をこなさなければいけません。
それこそ不動産管理会社のように、これまでいくつもの物件の管理をこなしてきたノウハウがあるならそこまで難しくはないでしょう。
しかし、今回新たに不動産を買ってみた、という人にとってはわからないことだらけでしょうから、経営するにあたって苦労するのが予想されます。
住民のクレームや書類の整理などを右も左もわからない中でこなし、ようやく慣れてきた頃にはマンションを売りに出す時期になったということもあり得るでしょう。
それどころか、売るべきタイミングでマンションを高値で売却できるならまだ良いかもしれません。
マンションの運営に気を取られているうちに、市場調査を怠ってしまって売り時を逃してしまったということも考えられるからです。
こうした多忙な環境に置かれても仕事をやりぬく自信があるといった方でないと自主管理はおすすめしません。
マンションを自主管理するうえでやるべきことは?
では、マンションの自主管理をするうえでどのような業務をこなさなければいけないのでしょうか。
まず出納業務や会計業務は必須となります。
今どのくらいマンションに住人がいて、どのくらい家賃収入が見込めるのか、一方でマンションの運営にどれだけコストがかかっているのか、といったことを計算することは欠かせません。
これを怠ってしまうと、いつの間にか赤字になってしまって、投資が失敗してしまったとなりかねないでしょう。
そうならないためにも会計の知識などをあらかじめ身につけておく必要があります。
また、家賃の支払いを管理する口座のチェックなども行わなければいけません。
かつては、家賃は直接手渡しで受け取るものでしたが、今では銀行口座から引き落とす形が主流です。
これによって、管理業務も楽になりつつあるのですが、場合によっては家賃の支払いが滞っているという住人が出るケースもあるでしょう。
そういった方の元に出向いて、家賃を支払うよう要請するのも管理人の仕事です。
そのほか、新しく契約することを検討している方との交渉も引き受けなければいけません。
さらには、マンションから退去する住人との手続きも行わなければいけないでしょう。
これらはマンションの管理運営業務として一括されやすいです。
マンションをきれいに保つことも管理人の仕事
マンションの清掃も自主管理をするうえではこなさなければいけません。
もちろん階段や廊下などを掃除する分にはそこまで苦労はしないでしょう。
しかし、下水道のチェックなども管理人が行う必要があります。
側溝のドロさらいなどは誰もがやりたくない仕事ですが、マンションをきれいにするうえでは欠かせない仕事です。
さらには、マンションにガタがきていないかも定期的に点検しなくてはいけません。
しかも、点検については一度やれば良いというものではなく、何度も行うべきものです。
そのため、数年間にわたる修繕計画を立てる必要があるでしょう。
点検にどれくらい費用がかかるか、修繕費用としてどれくらい用意しておくべきか、といったことは会計と照らし合わせながら決めなければいけません。
マンションの住人との話し合いの場を設けることも必要
自分でマンションを持っている場合は住人たちと定期的に会合を持つ必要もあります。
もちろんすべての住人と話し合わなければいけない、というわけではありません。
あらかじめ住人の代表者を数人決めたうえで、管理組合を作るだけで良いです。
ちなみに、この管理組合は必ず作らなければいけません。
マンションの管理は管理者だけでなく住人と共同で行わなければいけないと法律で決まっているからです。
住人の意見を取り入れるなんて面倒だ、といって管理組合を作らないと法に違反するだけでなく、トラブルの原因などにもなりますからくれぐれも注意しましょう。
管理組合の会合で話すべき内容としては、通路や下水道といったマンションの共用部分の管理をどうするか、管理組合の会費をどう設定するか、などが挙げられます。
場合によっては先ほど挙げたような清掃業務なども住人たちが手分けして担当してくれるかもしれません。
マンションの管理は激務になりやすいので、少しでも和らげるために住人たちとは良好な関係を築くようにしましょう。
管理会社に任せるならどの業務が削れる?
ここまで、自主管理をするうえでやるべき業務をいくつか紹介してきました。
上の文章を読むだけでも相当大変そうだと思った方が多いでしょう。
仮に管理会社に委託するのならば、どんな業務をやらなくて済むようになるのでしょうか。
まず、出納や会計業務については管理会社の専門分野なので問題なく引き受けてくれます。
そのほか、清掃業務や修繕計画の策定なども管理会社の担当している業務です。
一方で、管理組合の設立や住人との会合については引き受けてくれません。
自主管理するうえではどんなトラブルが予想される?
マンションを自主管理しようと思うと慣れない業務に追われるのが普通です。
ともすると、業務が疎かになってしまい、住民とトラブルになってしまうというケースも考えられるでしょう。
トラブルが起きないようにすることも大切ですが、あらかじめ起こり得るトラブルを予測しておくことでスムーズに解決できるでしょう。
ここからは、マンション管理で起こりやすいトラブルの事例について見ていきます。
騒音問題
いかに壁に気を配ってマンションを設計しても、隣の部屋から生活音が漏れることは避けられません。
もちろん、料理の音だったり掃除の音だったり、生活に欠かせない行動をしている過程で生じる音については、ある程度目をつむれる人が多いでしょう。
とはいえ、何度苦情を言っても聞き入れられなかったから仕方なく管理人に訴えることにしたというケースは十分に生じ得ます。
たとえば、1号室の住人は日中の勤務が普通だけど、2号室の住人は夜の勤務をこなさなければいけないという場合は騒音問題が生じやすいです。
1号室の住人が寝る頃になって2号室の住人が活動を始めることが多いでしょうから、掃除機の音や洗濯機の音がうるさくて仕方ないという苦情が発生してしまうでしょう。
こうした住人同士のトラブルを円満な解決へ導いていくことも管理人の役割です。
ペット問題
ペットOKのマンションにするかどうかは管理をしていくうえで重要な問題です。
犬などの鳴き声で騒音が生じることはもちろん、共用部分に糞が落ちている場合やペットの抜け毛で階段などが汚れてしまったらトラブルの原因になります。
こうしたトラブルをあらかじめ避けるのならばペットNGにすべきですが、そうなると潜在的な契約者を失いかねません。
ペットによるトラブルは起きるものと踏まえて住人と契約するか、それともトラブルの大元をなくして管理人の業務を少なくするかを慎重に天秤にかけるようにしましょう。
違法駐車
意外と起こりやすいトラブルが違法駐車です。
もちろん、マンションの契約者が敷地内の決められた場所に駐車する分にはなんら問題ありません。
しかしながら、契約者の友人などが敷地に車を止めていたらトラブルのもとになりかねないでしょう。
通行の邪魔にならないように止めているならともかく、ほかの住人が契約している駐車場に停めようものならトラブルは避けられません。
また、中にはマンションになんら関係のないにもかかわらず無断で駐車場に車を停める人もいます。
こうした事態を避けるために、あらかじめ張り紙などを貼って違法駐車が起きた場合に備えたほうが良いでしょう。
天井からの水漏れ
天井から水が落ちてきたというのも分譲マンションなどではよく起こるトラブルです。
上の階の住人が水を使うとともに水が落ちるとなると、住人同士のいさかいになりかねません。
とはいえ、共用部分の点検ならともかく、部屋の中に入って定期的に点検しようとするのはプライバシーの問題もあって難しいでしょう。
これに関しては起こってしまうことは仕方がないと諦めて、起こった後のアフターケアをどうするかをあらかじめ考えておいたほうが良いです。
場合によっては、水漏れが起こった部屋の住人を移動させて工事を行わなければいけないケースもあるでしょうから、対応は慎重に行うようにしましょう。
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まとめ
年々日本ではマンションを自分で管理する人が少なくなっていっています。
業務がどんどん難しくなるうえに、あまりマンションの経営のことに気を回したくないという住民も増えてきました。
そのような中で、自主管理をしようというのはきわめて難易度の高いことと言えるでしょう。
でも難しいことだからこそチャレンジしてみたいという人はぜひ検討してみてください。
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