【南海トラフ・首都直下型地震に備えて】不動産投資オーナーが大地震に備えてやるべきことは?これから不動産投資をはじめる方も必見!

2024年8月8日に宮城県で発生した震度6弱(マグニチュード7.1)の地震により、気象庁は南海トラフ地震が発生する可能性がふだんと比べて高まっているとして、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。(8月15日時点で解除されました。)

また、首都直下型地震についても注目がさらに高まっており、南海トラフ地震と首都直下型地震は直接的な因果関係はありませんが、南海トラフ地震が首都直下型地震を誘発する可能性が指摘されています。

災害が多い国・日本においては、何をするにしても災害リスクを考えておかなければいけません。

今回は、不動産投資にテーマを絞り、すでに不動産物件を持っているオーナー様向けの地震への備えや、これから不動産投資物件の購入を検討している方向けに地震リスクに強い物件の選び方についてお話します。

最後に、地震・水害リスクはもちろん、治安などのリスク情報、推定価格、推定家賃収入、推定CFなどのコンテンツが一目でわかる&希望条件にあった物件を自動で配信してくれる画期的なサービス(利用料無料)をご紹介しています。

ぜひ、最後まで読み進めてみてくださいね。

震災の際に想定される不動産投資リスクとは?

大規模な震災が発生した場合、不動産投資にはどのようなリスクがあるのでしょうか。

  • 保有物件の価値が下がる
  • 空室リスクや家賃の滞納が発生する可能性
  • 不動産の修復費用が発生する
  • 震災後のデフレリスク

詳しく見てみましょう。

保有物件の価値が下がる

もし震災による直接的な被害が無かったとしても、震災エリアであることや地盤沈下や土砂崩れなど周辺環境にリスクがあるエリアに物件がある場合、買い手がつきにくくなり、価格相場が下がるという懸念があります。売却したくても買い手が現れず、結果的に値下げして売るということが想定されます。

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空室リスクや家賃の滞納が発生する可能性

震災後、保有物件に被害があった場合には、入居者は住めないため退去せざるを得ない状況となり、家賃収入が見込めません。また、入居者自体が震災の影響で経済状況が悪化し、家賃が払えなくなるという可能性もあります。

家賃収入が途絶えたとしても、ローンの返済は続くため、不動産オーナーの負担が大きくなることが想定されます。修繕が完了し、次の入居者が入るまでは大きな金銭的負担が発生する可能性があります。

不動産の修復費用が発生する

直接的に地震による被害があった場合は、修復費用が必要となってきます。

具体的には、東日本大震災で全壊被害に遭った住宅の新築費用は、平均して約2,500万円だったそうです。これは戸建の費用ではありますが、マンションでも同様のことが言えると思います。

※民法第606条「賃貸人による修繕等」には、以下のように修繕費は原則オーナー持ちであることが定められています。

地震保険に加入していても「建物は5,000万円以内」など補償限度額が決まっていて、損害に対して全額補償されるわけではないという点も注意が必要です。

引用元:内閣府防災情報|住宅・生活再建にはこんなにお金がかかる
引用元:e-Gov法令検索|民法 第606条1項

震災後のデフレリスク

デフレとは、貨幣の価値が上がり、モノ(=普段使っているモノやサービス)の値段が下がることです。

大地震が発生すると、建物やインフラが損壊し、企業の生産活動やサービス提供が一時的に停止することがあります。これにより、経済全体が停滞し、景気が悪化し、デフレを引き起こす可能性があります。

また震災後は、消費者は将来への不安から支出を控える傾向があります。日常生活に必要な支出以外は控え、貯蓄に回すことが増えます。これにより、消費が減少し、物価が下がる可能性があります。

モノの値段が下がるということは、不動産価格や家賃も連動して下落する可能性が高くなるため、いざ不動産売却をするとなっても売却金額ではローンが完済できない可能性が出てきます。

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地震対策をふまえた不動産投資物件選びとは?

災害リスクは何をするにもついて回るものです。上記に述べたような地震リスクを抑えるための不動産物件選びのポイントをまとめました。

ハザードマップを確認する

ハザードマップとは、各自治体が作成し、自然災害による被害のリスクが高い地域や、その被害の影響を示す地図のことです。たとえば、洪水、土砂崩れ、津波、地震など、特定の災害が発生した場合にどの地域が危険であるか、どの程度の影響が予想されるかを視覚的に示したものです。

また、東京都では「地震に関する地域危険度測定調査」という調査を定期的に実施しており、地震発生時の地域ごとの危険度を評価することで、地震による被害のリスクを地域ごとに数値化し、災害対策や防災計画に役立てるために行われています。

具体的には、東京都内の全ての地域を対象にして、地震が発生した場合の「建物倒壊危険度 (建物倒壊の危険性)」、「⽕災危険度 (⽕災の発⽣による延焼の危険性)」、「総合危険度 (上記2指標を合算し、災害時活動困難係数を乗じて、総合化したもの)」という3つの観点から危険度を評価しています。

引用元:東京都不燃化ポータルサイト「地震に関する地域危険度測定調査」

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新耐震物件を選ぶ

「新耐震」とは、地震に対する耐震性能の基準のことを指します。1981年に日本の建築基準法が改正され、それ以前の基準(旧耐震)に対して新しい耐震基準が導入されました。これが「新耐震基準」です。1981年以降に建てられた建物は「新耐震」とされています。

(建物完成が1981年でも、建築確認日が1980年であれば旧耐震基準で許可がおりている可能性があるのでご注意ください)

新耐震基準では、大きな地震が起きた際でも建物が倒壊しないようにすることを重視しています。また、建物の構造や設計が地震の揺れに耐えられるよう、より厳しい基準が設けられています。

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購入する物件のエリアを分散する(分散投資)

複数物件を保有する場合であれば、一つのエリアに集中すると管理の手間はかからないかもしれませんが、災害リスクの観点で言えばリスクは高まってしまいます。

購入エリアを分散することはリスクヘッジにつながります。

地震保険への加入

地震保険は、地震、噴火、またはそれらに伴う津波によって住宅や家財が損傷した際に保険金を受け取れる保険です。

保険自体は民間の保険会社が提供していますが、日本政府が支援している「政府再保険制度」によって支えられています。この制度は、保険会社が負うリスクを政府が一部引き受けることで、万が一大規模な地震が発生した場合にも、保険金が確実に支払われるようにするものです。

保険料は、住んでいる地域の地震リスクや建物の構造によって異なりますが、耐震性の高い建物に対しては保険料の割引が適用される場合があるため、前述の新耐震基準を満たした物件を購入することが重要となってきます。

空室や滞納に対する保証制度の利用

滞納保証制度とは、賃貸物件の入居者が家賃を滞納した場合、オーナーに対して家賃の支払いを保証する制度です。具体的には、入居者が家賃を支払わなかった場合でも、保証会社が一定の期間、オーナーに代わって家賃を支払います。これにより、オーナーは家賃滞納による収入減少のリスクを軽減できます。

空室保証制度は、賃貸物件に入居者がいない場合でも、一定の賃料がオーナーに支払われる制度です。この制度では、物件が空室の状態でも、保証会社がオーナーに賃料の一部または全額を支払います。これにより、空室リスクを減らし、収益を安定させることが可能です。

保証制度利用の注意点として、保証される賃料は市場賃料よりも低く設定されることがあり、満額が保証されるわけではありません。また、利用には毎月や契約時に保証料の支払いがあり、この料金は入居者かオーナーが支払うものになります。

リスクが起きた場合の保証内容と、その制度を利用するためのコストなどの双方を比べた上で検討することが重要です。

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まとめ

地震や災害のリスクを考えるはじめると、不動産購入自体に不安を感じてしまう方も多いかもしれません。しかし、新耐震物件を選ぶ、リスクの少なそうなエリアを検討する、物件エリアを分散して投資する、保証制度などを利用しリスクに備える、といった対策をすることで事前に対策をすることは可能です。

まずは、対象となる物件がどの程度あるのか調べてみてはいかがでしょうか?

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